記事: 革は手入れが大変? 特別な手入れを不要にする「なめし方」。

革は手入れが大変? 特別な手入れを不要にする「なめし方」。
特別な手入れをしなくても、革の良さを堪能できる。それでいて、初めて革に触れる方でも手にとりやすいものに。
FIG D’ÉTÉでは革の美しさを気軽に、長く楽しめる「なめし方」を選んでいます。
「なめし」とは?
「なめし」とは、皮を腐らせず、長く使えるものへと変える工程のこと。この工程次第で革の性質は大きく変わります。
なめしの種類は主に二つです。
しなやかで鮮やかなクロムなめし
クロムなめしはクロム鞣剤を使うなめし方で、柔らかくしなやかに仕上がります。その鮮やかな色味と艶は、長く使い続けても大きく変わりません。また、水濡れに強いことから、変形やシミが起こりにくいという特徴もあります。
買ったときの美しさが長く保たれる革であり、FIG D’ÉTÉでは「フラグメントクリップ/シボ」や「ワンショルダートート」に使われています。

クロムなめしで仕上げた革の銀面(もともと毛に覆われていた側)を収縮させると、シボ感の美しい「シュリンクレザー」になります。特徴は、ふっくらとした柔らかな手触りと、表面に浮かぶ凹凸の陰影。革に上質な佇まいを与えると同時に、小さな擦れなどを目立ちにくくします。
特別な手入れをしなくても美しさを保ちやすく、日常づかいにも安心です。

一枚ずつ蝋を塗り込むタンニンなめし
もう一つのなめし方、それはタンニンなめしです。植物の樹皮などから抽出したタンニンを使ってなめします。ハリとコシがあり、伸びにくく、革そのものの質感を強く残すなめし方です。使うほどに色が深まり、艶が増していく、経年変化を味わえます。
FIG D’ÉTÉでタンニンなめしを使っているのは、セットでのコーディネートが楽しめる「フラグメントクリップ」「コインパース」です。

FIG D’ÉTÉでは、タンニンでなめした革に職人が一枚ずつ手で蝋(ワックス)を塗り込んでいます。この工程を丁寧にやりきった革は、使うほどに深みを増し、まるで宝石のような艶に。
蝋とオイルをたっぷりと浸透させることで、繊維の芯から引き締まり、しなやかで強靭な仕上がりになるのです。

一枚に宿す、職人のこだわり
クロムなめし、タンニンなめしともに、一枚ごとの厚みや繊維の状態、日ごとの湿度の違いまで見極めながら、薬剤の配合や蝋の入れ方を細かく調整しています。思い描いた仕上がりを得るために、手間は惜しみません。
日々使うことが、美しさを深める
FIG D’ÉTÉのアイテムに、クリームや強いオイルを頻繁に塗り込むようなお手入れは必要ありません。過剰なお手入れは、革が本来持つ変化のペースを崩してしまうことがあるからです。
まずは、汚れが気になったときに柔らかい布で軽く乾拭きすること。そして、水に濡れた際のシミや色移りには注意すること。それだけで十分です。
日々使うことそのものが、革の美しさを深める時間になります。
________________________________________
監修:川向夏樹(FIG D’ÉTÉ 創業者)
2013年に広告クリエイティブデザイナーとして独立。趣味で訪れた革問屋をきっかけに本革の魅力に惹かれ、独学で革小物の制作を始める。その後、福岡の革工房と出会い、企画・試作を重ねてFIG D’ÉTÉを設立。国内製作にこだわり、日本の職人技の確かさを日常に届けている。
「深まる革の美しさを、気軽に楽しんでほしいです」
発信:FIG D’ÉTÉ(フィグデテ合同会社)
日本のクラフトマンシップを日常に。
シンプルを、美しく。
最小限の動きで使える設計と、
本革の心地よい手触り。
毎日使うものだからこそ、
“ラクで上質”を両立しました。
